今年度の十字園の重点活動事項の中に

「ABA(応用行動分析学)を極める」ことを掲げています。

ABA(Applied  Behavior  Analysis)は『応用行動分析学』と訳され、

心理学の1つの学問分野です。

一言で説明するのは大変難しい為、

以下、インターネットより引用した文言を含めて簡単に紹介します。

「できない課題を事実のみに焦点を当てて細かく分け、

できたら褒め、成功体験を重ねて自己肯定感を高めていく学習法。

そして、望ましい行動を強化して定着するようにするのが目的」とされています。

十字園では昨年度から、

新潟県コロニーにいがた白岩の里で行われているABA研修会に参加し、

学んだ知識をご利用者様の支援に活かそうと取り組み始めています。

 

7月14日(木)、

園内研修として『満日の里』の上杉暁子様を講師にお迎えし、

ABAの概要についてお話を頂戴いたしました。

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行動分析の基本となる3項随伴性(事前事象・行動・事後事象)の考え方に始まり、

行動翻訳(事実を誰にでもわかる具体的な表記で記録すること)について、

対応すべき行動の優先順位を決めて行動記録を取ること、

記録を分析して対応方法を検討することなど、

事例を交えてわかりやすく説明をして下さいました。

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法人内各施設にも研修への参加を呼びかけていたこともあり、

約60名程の参加者が熱心に耳を傾けていました。

 

講義の終わりには

「素敵な行動を考える」というお話がありました。

ご利用者様の素敵な行動をよく知っているのは私たち支援者であり、

その素敵な行動を増やしていくことは生活の質を高めることであり、

つまりはサービスの質を高めることに繋がるのだと、

それこそが応用行動分析学が求めていることなのだということを学びました。

そして、応用行動分析学に基づいて決定した対応方法・支援方法は、

支援者全員が同じように行わなければ効果がないことも教えて頂きました。

ご利用者様への支援はチームワークを基本に成り立っていることを考えると、

正に私たちの腕の見せ所といったところでしょうか。

 

今回の研修で学んだことをご利用者様への支援に還元していけるよう、

職員が一丸となって取り組んで参ります。

ご多用の中、快く講師を引き受けて下さいました上杉様、

大変ありがとうございました。